海外の水族館・動物園のパンフレット、マップイラスト、インフォグラフィックが好きで見ていると癒される。
ディスニー・ピクサー映画の中で何気なく映り込む小物にも惹かれる。
日本ではあまり主流ではないようなデザインを作り出す為、ここに記すことにした。
複雑な情報を整理して、親しみやすい「形」と「色」で再構築する「インフォメーション・デザイン」という分野がどうやら自分は好きなようだ。
日本の「文字で説明する」文化とは対照的に、「形で直感的に伝える」という非常に高度でお洒落なスタイルらしい。
海外のデザインは何故パキッとしたカラフルでお洒落、見ているとワクワクするのか?
日本のデザインが「丁寧で親切(悪く言えば説明過多)」なのに対し、海外のデザインが「パキッとお洒落」に見えるのには、実は明確な理由がある。
デザインを学ぶ上で、この「なぜ?」を知っておくと、自分の作品に「海外風の垢抜け感」を取り入れやすくなる。
1. 「文字」がデザインの主役だから(フォントの強さ)
一番の理由はアルファベット(欧文フォント)のシンプルさ。
- 日本語: 漢字・ひらがな・カタカナが混ざり、画数もバラバラ。文字自体が複雑なので、読みやすくするために余白や装飾に気を使う。
- 英語: 26文字しかなく、形がシンプル。文字そのものを「幾何学模様(図形)」として扱えるため、大きく配置しても美しく、パキッとしたレイアウトが決まりやすい。
2. 「コントラスト」を重視する文化
海外(特に欧米)のデザインは、「目立たせるべきもの」と「それ以外」の差を極端につける。
- 色: 補色(反対の色)を大胆に使う。
- 太さ: 細い文字と、太い文字を隣り合わせにするような、極端な強弱を好みます。 これが、私たちの目に「パキッとしている」と映る正体。
3. 「説明」よりも「感情」を優先する
- 日本のバナー: 「安さ!」「成分!」「安心感!」と、情報を詰め込んで納得させようとする。
- 海外のバナー: 「なんかカッコいい」「楽しそう」という**雰囲気(ブランドイメージ)**を一瞬で伝えることに特化。 そのため、写真をドーン!と使い、色は鮮やかに、文字は最小限に…という引き算のデザインが主流になる。
おもちゃ箱をひっくり返したようなワクワク感
海外の子供向けデザイン(例)…ジョージア水族館のサイト、ディズニー・ピクサー映画内に出てくるチラシや小物
ジョージア水族館のサイトやピクサーのデザインは、ただカラフルなだけでなく、「世界観の作り込み」が異常に深い。
私が惹かれているその「海外の子供向けデザイン」の正体を解剖してみる。
なぜあのデザインはあんなに魅力的なのか?
・「フォント」が踊っている 文字が一直線に並んでおらず、少し傾いていたり、文字の大きさが一文字ずつ違ったりして、「リズム感」がある。
・「色」にルールがある(プレイフルな配色) ただ派手なだけでなく、「原色+パステル」など、元気が出る色の組み合わせが計算されている。
・「質感」が立体的 ピクサー映画の中のチラシをよく見ると、紙の質感がざらっとしていたり、文字が少しぷっくりしていたり、「触れそうなリアリティ」がある。
「原色とパステルって、真逆じゃない?」と感じるかもしれないが、実は海外の子供向けデザイン(特にジョージア水族館やピクサー系)の「垢抜けて見える最大のヒミツ」がそこにある。
日本の子供向けデザインとの違いで見るとわかりやすい。
1. 日本の「よくある」子供向けデザイン
- 配色: 赤・青・黄・緑の「原色だけ」をバラバラに使いがち。
- 印象: 賑やかだけど、少し「スーパーのチラシ」のような、ガチャガチャした幼さが出やすい。
2. 海外の「お洒落な」子供向けデザイン(ジョージア水族館など)
彼らは「強烈な原色」を「パステル(中間色)」で包み込むのが非常に上手い。
・メインの原色: 例えば、パキッとした「濃いオレンジ」や「鮮やかなシアン(水色)」を1〜2色、ドーンと使う。
・支えるパステル: その背景や周りに、少し白を混ぜたような「ミントグリーン」「クリーム色」「ラベンダー」などを配置。
なぜそうするのか?
全部が原色だと目が疲れてしまうが、間にパステルを挟むことで、「元気(原色)」と「お洒落な柔らかさ(パステル)」が共存する。これがピクサー作品の背景などに見られる、あの絶妙な「リッチな色使い」の正体。
フォトショで「原色+パステル」を再現するコツ
スポイトツール(I)の活用:参考にするの画像をフォトショで開き、一番目立つ「原色」と、その隣にある「少し薄い色」を両方吸ってみる。
カラーピッカーの「斜め移動」:右上の「鮮やかなエリア(原色)」で一色選ぶ。
そこから少しだけ左上(白に近いエリア)にずらした「パステル色」を背景に使う。
主線のない、癒やし系でパキッとしたデザインを作るには、Illustrator(イラレ)が本領を発揮する。
・ベタ塗り(フラットデザイン): 主線がない代わりに、色の濃淡(明度差)だけで境界線を表現する。
・角丸(かどまる)の魔法: すべての角を少しだけ丸くすることで、パキッとしつつも「癒やし」や「優しさ」が生まれる。
・テクスチャの重ね: デジタルな図形の上に、あえて「紙のざらつき」を薄く重ねると、海外の絵本のような高級感が出る。
「原色の楽しさ」と「計算されたポップさ」が共存する世界観は、見ているだけでエネルギーが湧いてくる。
あの色彩感覚は、センスというよりも「色の比率」と「光の捉え方」の技術。
独学で身につけるための具体的なトレーニング方法を提案しよう。
1. 「カラーパレット」を自作してストックする
モンスターズ・インクのサリーとマイクを思い出そう。「鮮やかな青緑(サリー)」と「蛍光の黄緑(マイク)」の組み合わせ。これに「紫の斑点」が入る。
- トレーニング: 好きなシーンのスクリーンショットをフォトショに読み込み、スポイトで「メインカラー」「サブカラー」「アクセントカラー(目立つ色)」を3色抜き出す。
- ポイント: その3色を、「70%:25%:5%」の面積比で四角形に塗って並べてみてください。これが「海外ポップ」の黄金比。
2. 「濁らせない」色の選び方を覚える
トイザらスのようなパキッとしたデザインは、色の「鮮やかさ(彩度)」を極限まで高く保っている。
- トレーニング: フォトショのカラーピッカーで、「右上の隅(一番鮮やかで明るい場所)」に近い色だけを使う縛りでデザインしてみよう。
- ポイント: 日本のデザインは少し「グレー」を混ぜて落ち着かせがちですが、海外ポップを目指すなら「迷わず一番派手な場所」を選ぶ。
3. 「光と影」を色で表現する(主線なしの秘訣)
インフォグラフィックやピクサー風デザインで「主線」がないのは、「光が当たっている色」と「影になっている色」の2色で形を表現しているから。
- トレーニング: 例えば「赤いリンゴ」を描くとき、赤一色で塗るのではなく、「明るい赤」と「少し紫がかった濃い赤」の2色を隣り合わせにして、境界線なしで形を作ってみよう。
- 学び方: Pinterestで “Flat Design Character” と検索して、拡大して見る。境界線がない代わりに、色の濃淡だけで形が浮き出て見えるはず。
4. 海外の配色サイト「Adobe Color」を使い倒す
世界中のデザイナーが作ったポップな配色が公開されています。
- 使い方: Adobe Color の「探索」で「Toy」「Kids」「Pop」と検索。モンスターズ・インクのような配色が山ほど出てくる。それをフォトショのスウォッチに登録しよう。
海外デザインは「お洒落な一皿の料理」。
これらは「別々の独立したルール」ではなく、すべて「一つのパキッとした世界観を作るための、異なるテクニック(味付け)」。
1. 原色 + パステル(色の「強弱」)
これは「視線の誘導」と「抜け感」を作るテクニック。
- 役割: 全部が原色だと目がチカチカして、どこを見ていいか分からなくなる。
- 使い方: モンスターズ・インクでも、キャラは原色(マイクの黄緑)だが、背景の壁やドアは少し落ち着いたパステル調(水色やグレーがかった紫)だったりする。
- 効果: パステルを背景に敷くことで、原色の主役がよりパキッと浮き立って見える。
2. 原色 + 補色(色の「対比」)
これは「インパクト」と「エネルギー」を最大化するテクニック。
- 役割: お互いの色を一番引き立て合う「反対の色(赤と緑、黄色と紫など)」をぶつける。
- 使い方: トイザらスのロゴや、アメコミの表紙などでよく見られる。「ここを絶対見てくれ!」という場所に使う。
- 効果: 画面が「静止画」なのに、動いているような元気さが生まれる。
3. 主線なし + グラデーションなし(「フラットデザイン」)
これがインフォグラフィックや最近の海外イラストの主流。
- 役割: 「線」に頼らず、「色面」だけで形を伝える。
- 使い方: 影の部分に「補色」や「少し暗いパステル」を置くことで立体感を出す。
- 効果: モダンで癒やされる、かつ知的な印象になる。
これらはどう使い分けるの?
私が目指す「海外ポップ×インフォグラフィック」では、これらを全部混ぜて使う。
【最強の組み合わせレシピ】
1.全体の背景にパステルカラーを敷く(目に優しく、お洒落に)。
2.主役のキャラや図解には、パキッとした原色を使う。
3.一番目立たせたいボタンや見出しに、補色をアクセントで入れる。
4.これらをすべて主線なし(フラット)で構成する。
これが私が Pinterest で見て「好き!」と思ったデザインの正体。
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